ローラ・リメイ HTML入門第2版
第11章 Webページの書き方と設計法
HTMLに関する具体的な部分はすんだので、以下では抽象的な部分について述べます。抽象的といっても、「単にタグを知っていて、ただテキストやグラフィックスをやみくもに出すことがプレゼンテーションだと思っている」ような人のドキュメントとあなたのドキュメントの間に一線を画す重要なことです。
どの水準のHTMLを使ったらよいか
- HTML 2.0:すべてのブラウザの共通の土台ですが、今日ではこのレベルにこだわる必要はあまりないかもしれません。
- HTML 3.2(1997.1):これで、表・ディビジョン・色指定などが使えます。半年以上前にW3C推奨規格になったので、現在ではかなり多くのブラウザがサポートしています。
- HTML 4.0(1997.12):フレーム・アップレット・スクリプトが使えますし、いろいろな細かい改良があります。ブラウザによるサポートも十分普及しているとは言えません。
- HTML 4.0+CSS:スタイル・シートによって論理的な内容と表現が分離できますが、まだサポートしているブラウザが少数しかありません。
「これは大変だ」と思うのはあなただけではありません。Webページの作者も開発者も混乱にどう対処するか検討しており、結局のところ自分のページをどのように作るかで決めているのです。あなたの場合も、自分で決定をくださなければなりません。
HTML 2.0とHTML 3.2くらいまでのタグは十分標準化されていますし、多くのブラウザがサポートします。だからといって、おもしろくないということはありません。HTML 2.0のタグだけを使っても、素晴しいプレゼンテーションは可能です。HTML 3.2まで入れれば表が使えますからほとんど不自由ということはないはずです。そして、この方針ならば「実験的な」プレゼンテーションに比べて、サポートするブラウザの数は多く、したがって対象の読者は多くなるわけです。
スティーブン・マルダー Webスタイルシート活用ガイド
第3章 カスケード
スタイルシートどうしの競合
ルールとルールの競合
ルールとHTMLタグの競合
現実の世界ではどうなる?
古いブラウザでもただしく表示させる方法
ここで取りあげておかなければならない重要なテーマがひとつあります。スタイルシートをサポートしていない古いブラウザでも正常に表示できるようにするにはどうすればいいか、という問題です。
この種の問題はHTMLの世界でもずっとありました。
スタイルシートに関して言えば、この問題はそれほど複雑なものではありません。
「HTML入門第2版」と「Webスタイルシート活用ガイド」の併読でHTML 4.0の世界の理解を深める。
Teach Yourself HTML 2nd Edition:「HTML入門第2版」
But why HTML 3.2?:Learning HTML 3.2 by Examplesから
この二冊も役に立ちます。
「正しいHTML+css1リファレンス&作法」
ビレッジセンターHTML&SGML研究チーム著
株式会社ビレッジセンター出版局
すみけんたろう著
「スタイルシートWebデザイン CSS2完全解説」(技術評論社)
スタイル・シートにいかない人にも、HTMLとSGMLの概要が役に立ちます。
HTML 4.0はスタイル・シートが成熟した段階のものとW3Cも言い、HTML 4.0 Transitionalを用意しています(参照: DOCTYPEの選択)。ブラウザの対応も考えると、暫くはHTML 3.2を基本として使うのがいい状況です。その際、 [What's wrong with the FONT element?日本語版]を是非参考にして背景色を考え、フォントは<BIG>と<SMALL>で対応しておくべきです。また、 [オンライン・ハイパーテキストの書き方]で全体の意味を掴んでおくといいでしょう。
現在の状況では、HTML 3.2は安全なつまりアクセシビリティの高い書式です。しかし必要に応じて以下の点を考慮しておけば、幅が広がり実用にはこれで十分です。
<A>などの属性でtargetを使う必要が出た場合HTML 4.0 Transitionalにし、この場合は<TD>属性で色も指定できます。フレームセットの場合HTML 3.2ではサポートしていませんので、HTML 4.0 Framesetです。ローラ・リメイの「HTML入門第2版」の 「どの水準のHTMLを使ったらよいか」は大切な姿勢だと思います。 [But why HTML 3.2?](英文)や [HTML 4.0で許されていないHTML 3.2は?](日本語訳)も役に立つサイトです。
ウェブ内容アクセス指針1.0勧告は、HTML 4.0 + CSS1を下にしていると考えていいものです。ブラウアのサポート体制も整いつつありますし、HTML 4.0 TransitionalはHTML 3.2もサポートしているし、CSSはもともと適切な転換をします。HTML 4.0 Transitionalで、WCAG 1.0に従うようにウェブを書くのがいいのかもしれません。